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◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ リーダーになりたくて ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
【噛まれて思った事】
シンが1歳を目前にして、おとといまた私は噛まれました。
今までも1ヶ月〜2ヶ月の間に1回のスタンスで噛まれていた私。
その度になぜ?シンはまだ私をリーダーと認めていない証拠?と不安に
なり、考えが迷いフラフラと変わっていました。でも今回、噛まれた事で私
なりに確信が持て、光が見えてきた様に思えたのです。もちろんシンとの
暮らしは毎日がとても楽しいです。なのでHPでは、なるべくこの楽しさを
伝えていこうと思ってましたし、私も不安だらけだったのであえて書こうとは
思っていませんでしたが、関係のズレで、「噛む」「噛まれる」を繰り返し、
今、色んな面で反省して気付いた事が少しでもなにか参考にしていただけ
たら…と思い、あえて恥ずかしいですが書くことに決めました。(おおげさ)

もちろんすでにワンコとの素敵な関係を築いている方が私の周りには
たくさんいらっしゃるので私の考えはさすが初心者…と思えるものだと
思います。でも特に今、男の子チビ柴ちゃんを育てている方、そして
お家に迎えようと思っている方に「私の様な事をすると こうなっちゃう
ぞ…」という見方であってもいいのです。同じ間違いをしてもらわない
為に、参考にしていただけたら…。

ちなみにこれはあくまでも我が家、私の考えであって、正しいというわけ
ではないと思います。なので読んでいる方が「それは違うと思うな〜」と
いう部分もあったり、「当たり前じゃーん!」という思いもあると思いますが
その辺はワンコ育て初心者の私をおおめに見てください(笑)











【反抗期から】
日記、「Living」にもありますが、シンも赤ちゃん赤ちゃんしていた頃
から成長し反抗期を迎えました。反抗期の特徴と言えば、食事の後、
食器を下げようとすると吠えました。遠くにいたダンナが新聞を取ろうと
したりすると急に近づいて吠えて 噛もうとしました。これはきっとシン
自身が自分がリーダー?だと思い始め、自分に許可無く勝手な行動を
した私たちに怒っていた。今思えば本当に反抗期を通り過ぎてリーダーに
のしあがろうとしていたのだと思います。当時はこの行動が本当に
急なものだったので なんで?と不思議に思っていた程度でしたが…。

その反抗期の時の対応はこちらを。
そしてこの他にもシンに自分が
リーダーだと勘違いされない為に変更した事がいくつかもありました。
それは ↓

「食事」
赤ちゃんの頃は決まった時間に食事をあげた方がいい…という延長で
少し大きくなってからはダンナが遅い時には 先に食事を。そして
早い時間でもまず私たちが1口 2口食べたのを見せてから すぐに
食事をあげていました。でもこれでは おなかがいっぱいになるのは
断然シンの方が先。意味がなかった様です。なのでシンもよっぽどの事が
ない限り、いくら遅い時間でも食事は人が終わったら…と変更しました。


「おもちゃ」
好き勝手に使えていたおもちゃも 人が誘った時だけ使えて自分の
遊びたい時に勝手に使わせない様にシンに届かない所にしました。
これは今は戻していますけど。
【一定の時期?】
さて、すっかり反抗期は終わったと思ったものだと安心していた我が家ですが…まだ続きはありました。
なんでもない時に吠えたり、噛もうとしたりする事はなくなったものの、シンはある一定の時期に
なると機嫌が悪くなりました。それはただ1回の叩いてしまった日に近い日。
月の中盤あたりです。犬の中で、1ヶ月という感覚があるのかなんて、ちょっと信じがたい事ですが、
本当にシンはその頃になると機嫌が悪く、触ろうとすると怒る顔をしました。
たぶん私の想像ですが女性特有のホルモン変化による、人間には感じられない匂いが
嗅覚の優れた犬の記憶となっているのかもしれないと…。

とにかく機嫌が悪い時期に触ろうとすると怒りました。でも怒るからと言ってやめれば、
それはずっと続くことだし、よくない事。少しでも慣れてもらおうとわざと触りました。
でもシンは嫌だと表情で訴えていたにも関わらず続けていた私。すると極限に達したかの様に
野生の犬の様にすごい顔をして噛みました。

噛まれれば、こちらもそのままにするわけには、いきません。いつものごとく押さえ込みをして、
シンの上にのりました。小さい頃の様に、いかにも赤ちゃん赤ちゃんした顔だったら、甘噛みの時の
様に、そんな事をしたらかわいそう…という罪悪感で違う方法を考えたのかもしれません。でも
ものすごい形相で噛まれれば、こちらも「かわいそう…」という思いよりも「なんとかしなくちゃ!」という
愛情面に欠けた対応になってしまったのだと思います。「噛む=全てが反抗ではない」事に、もっと
早く気付いてあげていれば、こんなに長引かなかったのかも…。












【どちらが先?】
噛まれる順番としては、シンに触ろうとした → シンが嫌がった →
それでもやさしく声かけをして触ろうとした → シンが噛んだ → 
押さえ込んだ。です。ちなみに過去、寝ている所をなでようとした時が
多かったです。これはムリに寝ている所を触った事が原因でもあると
思いますが、私としてはシンが一番嫌がる時に慣れてほしい…という
思いもあったので。でも度重なるバトルはシンを余計トラウマに
させていたのではないかと、ふと思いました。


私の中ではシンが噛んだから、押さえ込みをしたつもりです。でもシンに
とってはまた怖い押さえ込みをされるかも…という不安から噛んだのかも。
もう、ニワトリと卵どちらが先なんだかわかんない様に、お互いが相手が
悪いと思っていたのではないかと思います。なぜそう思うかというと 私の
リンクの中にある「奥尻救助犬協会」の子犬のしつけ方教室のページで
「叩いたり、蹴ったりしない」という項目があります。この中に暴力で
しつけると「手が怖くて噛む」行動に出る様になるというもの。それが
シンの姿と重なったからです。

当然ですが私は叩いたり蹴ったりしていません。でもたびたび繰り返され
る押さえ込みがシンにとっては「やさしかった飼い主が急に豹変してする
精神的な暴力」に思えていたのかもしれません。あくまでも私はシンが
噛んだからしていたのに…。ここでも思いがズレていたのかも…。

もちろん噛むなんてシンがリーダーと認めていない証拠でもあるのかも
しれませんが、それよりも 手が怖い=押さえ込みが怖い…と感じている
のではないかと思うシンの姿がもう1つありました。それはバトルの後
数日はシンが昼寝をしている側を私が通ろうとすると 私に気づき足を
パッとあげ、おなかを見せ降参しているポーズをみせるのです。そして
今回もその直後はシンはテーブルの下に隠れて私を怖がっている様子で
した。更には1日たった
昨日は2メートルぐらい離れて昼寝をしていたにも
関わらず私が洗濯物を持って通ると、すぐさま足をあげ、悲しげな目で
こちらを見ていました。

噛まれた時は なんでこんなにかわいいのに、噛むの!?私の
何がいけないのよーーっと私自身も怒りがこみ上げて感じませんでしたが
悲しげな目でシンに見られかなりショックを受けました。そしてそういう風に
思い始めたら、今度は、ものすごくひどい事をしていた様な気になり、後悔
しはじめ、悲しくなりました。
【悩んで…】
悩みました。考えました。振り返りました。
その結果、たびたびこのやりとりが繰り返されてしまうのは私のフラフラした考えが
原因であった様にも思えました。いろんな方の意見に嫌がる事はやっぱりやめよう〜と
思い一度やめたのに、でも嫌な事をされて噛むのは絶対的によくないんじゃない?噛むなんて
やっぱり私たちをリーダーと認めていない証拠だもの!…と。

ダンナと決めたシンへの決まり事は一貫性をもてたと思います。でも、こと「触る=噛む」だけは
不安から いつもこうしたら?あ〜したら?と考えがフラフラし…。そんな私にシンもどうしてよいか
わからなくなっていたのではないかと思います。現にダンナはある時期からムリには触ろうと
しなかったので、バトルもする事なく、流血する様な噛まれることは全くなくなっていましたから。

そして、もう1つ。噛まれる時に触ろうとする私の方法は特徴がありました。
それは自然に触ることに慣れさせるのではなく『さぁ〜じゃあ、なでなでしてみようか!』…という、
何かこれからやりますよ。という意気込みが見えたのかもしれません。その証拠に同じように
寝ている時でも車の中ではいくら触っても噛みませんでした。これは車の中で押さえ込みをした事が
なかったからだと思います。…で、おととい噛まれた時も 本の中に「たくさん触って飼い主に体を
預けられる様にまでした方がいい」というのを見て、やっぱりシンにもこれが必要〜と思い
数回していた時の事でした。

でも今回、シンの遠くからの「無抵抗ですよ…」の悲しげなサインに
自分がひどい飼い主だった事にハッとしました。(もっと早く気付けばよかったのですが…。)
そして押さえ込みをこれ以上やったら、シンはきっと私の事が怖い存在だけになりそうな気がしたから…。
なので、もしも、もしも、また噛まれることがあっても 押さえ込みはせず、その場を立ち去ってみよう。
もちろんだからと言って触らないのではなく、普段は触る事を嫌がらないシンですから、
その嫌がらない時にいっぱい、いっぱい、なでてあげよう〜と。それだけで充分なんじゃないかと。










【リーダーへの焦りは禁物】
私はだいたいの事は 気にせず、おおざっばな方です。
なので「楽しくシンと暮らそう」と思ってはいたつもりですが、ついつい
シンが男の子柴犬…という事もあり噛まれるたびに
「まだリーダーじゃないんだ」「早くリーダーにならなくちゃ!」と
妙にリーダーというものに神経質になって、焦っていた様に思います。
でも いくら私がリーダーになろうと努力しても、生活の中の積み重ねで
シンが自発的に思ってくれないと意味のないものですよね。

こうして色々思い悩み、反省しましたが、今回の事をきっかけに のんびり
やっていこう!と思ったのです。そしたら今日の天気の様になんだか
気持がすっきりしました。思い出せば甘噛みの時もこんな事を
思ったな〜。成長していないのは私の方かもしれないです。

若くないので今、私の手にはシンが噛んだ傷跡が何カ所か残っています。
でもその跡を見て、ごめんねという反省の気持ともっともっとかわいがって
あげようと思う気持ちを忘れない様にしたいな〜と思いました。

シンとの関係のズレは我が家の場合、ちょっと特別な様な気がします。
(私が悪いのですが)でも、本や周りにとらわれてリーダーにならなくちゃ
と焦る事は禁物。そして考えがフラフラするのはよくない事だという事は
ぜひぜひ私の失敗でわかっていただけたらいいな〜と思います。

もう1つ。これはダンナに言われた事。私の悪いところは本を見て、
これだっと思った事はすぐに行動してしまう事。でも本は一般的な事を
書いてあるのだし、色んな性格の犬がいるわけで、どんな性格の子にも
当てはまるものではない。だから、その方法が本当にシンの性格に
あっているか よぉ〜く見極めた上で少しずつやって行くのがいいんじゃ
ないかと…。長い時間シンと過ごしていると、そういう客観的な視線で
自分を見ることができなくなりますが、そんな時にちゃんとアドバイスして
くれるダンナにも感謝です。

さて、昨日は仕事に行く前は まだ私と距離をおいて あげたオヤツも
食べてくれなかったシンですが、幸い仕事から帰ると いつになく歓迎
して長いこと喜んでくれました。こんな私を許してくれてありがとう。
そしてまだまだ未熟な飼い主だけど 今まで過ごした時間より
ずーーっとずーーっと先までシン、どうぞこれからもよろしくね。


長い事読んでいただき ありがとうございました。
                                          

                                                2004.01.15 シン生後11ヶ月

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